チンニングの効果的なやり方|背中の広背筋を鍛えるトレーニング

基本的な方法

チンニングとは、簡単に言えば「懸垂」のことです。子供の頃に学校の体育の授業など、校庭の鉄棒でやったことがある方も多いことでしょう。そして、「できなかった」という方も…シンプルな動作でありながら、「できない人」と「できる人」がはっきり分かれるトレーニングでもあります。

ですから、行う場合には「何回できるか」「どうやってやるか」以前に、「できる状態」を整える必要があります。

基本的な方法は至ってシンプルで、鉄棒を掴んで腕力で自分の体を持ち上げることになるわけですが、できない場合にはいくつかの原因が考えられます。その原因を自分が抱えていないかを確認した上で、基本的な方法を探ってみましょう。

もっともシンプルかつよく見られる原因が「腕の筋力が不足している」点です。体を持ち上げるだけの腕力がなければ持ち上がらない、これはダンベルやバーベルと原理は一緒です。何しろ自分の体重がおもりになるわけですから、それなりの腕力が必要になるわけです。腕力が不足している方は、まず腕力アップのトレーニングが必要かもしれません。

もうひとつのできない原因として挙げておく必要があるのが「体重が重い」です。例えば、プロ野球選手でも、あまりたくさんの回数を行うことはできないものです。それは筋力を備えている一方で、体重が重いからです。身長185センチ、体重90キロくらいになると、いくら筋力に恵まれていても何回もやるのは難しいのです。

やや太り気味で体重が重めの方はもちろん、日頃からみっちり鍛えて筋肉隆々の人も、このトレーニングはあまり向いていない面もあります。その意味では「人を選ぶ」トレーニングと言えるでしょう。できないからといって「自分には無理」「自分は力不足」と悩むのではなく、自分にこのトレーニングが向いているのか、どんなやり方が向いているのかを確認してから、試してみましょう。

スタートポジション

スタートポジションの基本は、まず順手でバーを握ること、腕は肩幅の1.5倍くらいの広さに開くことです。腕を狭くしたほうが持ち上げやすいのですが、トレーニングの質が下がってしまいます。しかし、広げすぎると難易度が高くなります。広すぎず、狭すぎず、ちょうどよい感覚を心がけましょう。

その上で、背筋を伸ばして胸を張った姿勢で持ち上げる、これでスタートポジションは万全です。

動作

動作の大原則は、体に勢いをつけて反動をつけないように、純粋に筋力だけで体を持ち上げていくよう心がけることです。そして、腕力だけでなく、背中の筋肉を意識して使って、ゆっくりと体を持ち上げます。その際には肩甲骨を寄せるよう、意識して持ち上げてみましょう。背中の筋肉(広背筋)に負荷がかかるのを実感できるはずです。そして、顎か胸がバーにつくまで体を持ち上げます。中途半端に持ち上げて終わらせてしまうと、せっかくのトレーニング効果が得られなくなるので要注意です。

持ち上げられない場合には無理に持ち上げようとせず、単に体をぶらさげる状態で姿勢を保つ「ぶら下がりホールド」という方法から始めてみてください。広背筋を鍛えることができます。

呼吸

呼吸に関してはそれほど意識しなくても、持ち上げる時には自然と呼吸が止まり、体を下ろす時に吐き出す形になります。注意したいのは、体を下ろす時に急ぎすぎないことです。ゆっくり息を吐きながら、体に負荷をかけないよう心がけながら、下ろしていきましょう。

回数・セット数

回数・セット数に関しては、ひとりひとりの腕力だけでなく、体重の問題もあるので、具体的な数字を挙げるのは難しいです。一般的には、まず5~8回くらいを目標に、1日3セットとなります。このトレーニングは正しい姿勢で行うのが重要なため、ギリギリで行うのではなく、正しいフォームを維持できる範囲内で行うのがポイントです。疲れてくると、どうしても反動をつけてしまったり、顎をバーに付けずに下ろしてしまったりなど、中途半端な内容になってしまう恐れがあります。

チンニングのコツ

フォームが乱れやすいトレーニングのため、コツをしっかり踏まえて、意識しながら行うようにしましょう。

コツ①胸を張ったまま行う

背筋を伸ばして胸を張ったまま、体を持ち上げるようにしましょう。

コツ②広い範囲の筋肉を使うようにする

どうしても腕の筋肉に頼ってしまいがちですが、広背筋をはじめとした、腕から肩に背中にかけての広い範囲の筋肉を使いながら動かすようにしましょう。

コツ③慣れてきたら下ろす動作でも負荷をかける

このトレーニングは体を持ち上げる時に負荷をかけるのが基本ですが、慣れてきたら、下ろす時にも筋肉に負荷をかけることを意識して、ゆっくりと行ってみましょう。「ネガティブ・チンニング」と呼ばれる方法で、より多くの負荷と刺激を筋肉にもたらすことができます。

ラットプルダウンとの違い

ラットプルダウンとよく比較されますが、チンニングのほうがより広い範囲の筋肉を鍛えることができます。とくに大きな違いとなるのが、腹筋を鍛えることができる点です。より上半身全体をバランス良く鍛えたい時にはこちらが適しているでしょう。

方法の違いでは、チンニングは2本の腕で体を支えるのに対して、ラットプルダウンは両足も加えた4本で支える点が決定的に異なります。

効果と発達する筋肉部位

ラットプルダウンとの違いでも書いたとおり、チンニングでは広い範囲の筋肉を鍛えることができます。

背中の広背筋が発達する

最大のポイントは広背筋が発達し、姿勢が良くなるだけでなく、肩から背中ががっちりした体型になる点です。

効果①上腕二頭筋を強化することができる

広背筋と並んで筋トレをする人が鍛えたいと思っている部位、上腕二頭筋も鍛えることができます。広背筋とこの上腕二頭筋を鍛えることで、いわゆる「マッチョな体」という見た目の印象を作り上げられる点からも、このトレーニングの魅力がうかがえます。

効果②とくに腹直筋と僧帽筋を集中的に鍛え、逆三角形の体型を目指せる

先程「腹筋を鍛えることができる」と書きましたが、具体的には腹直筋を鍛えることができます。そして、肩甲骨を動かす僧帽筋も鍛えられますから、ボディビルダーの理想とも言われる「逆三角形」な体型を作り上げていくのにも適しているのです。

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